ホンダ N-BOX

今回はホンダのN-BOXを取り上げます。2013年にもっとも売れた軽自動車です(自動車全体でもアクア、プリウスに次いで3位)。今や軽自動車は自動車販売台数の2台に1台を占め、大人1人に1台が当たり前の大都市圏以外の土地にはなくてはならない生活の共となりました。大都市圏であっても小回りがきき、昔ながらの路地や狭い駐車場をものともしない軽自動車には独特の輝きがあります。しかも、ここ数年では小型車を凌ぐほどの質を持つものも現れ、その魅力はとどまることを知りません。サイズや排気量などの厳しすぎる規制に敢然と立ち向かい、新たな価値を創造するメーカー各社には頭が下がる思いであります。ではさっそく実車を見てみましょう。

デザインはダイハツ・タントと同様の「軽のミニバン」で、わずかなボンネットによりかろうじてワンボックスとは呼ばせない、スペース重視の軽自動車です。もっとも、軽自動車の最大乗車定員は4名ですから、室内空間を広げて得られた空間は、もっぱら無用に広い後席のレッグスペースや頭上のスペースということになります。もちろん、両側スライドドアで・・・などと、N-BOXに限らない「軽のミニバン」の特長をつらつらと述べていては日が暮れてしまいそうなので、より専門的な情報は本物のインプレッションをネットや雑誌でご覧いただくとして、ここはズバッと私の感想を。

室内の質感が高く、惨めな感じがしません。視線が高く重量もあるので軽快に走るとは言えませんが、重い分落ち着いた乗り心地がします。若干エンジン音が気になりますが、踏み込めばそれなりの加速を見せます。安定した舗装道路ばかりの日本では文句がでないギリギリのラインを上手に突いていると思います。ホンダはNシリーズとして他にも兄弟車を展開しているわけですが、それぞれが最初に奪うのは他ならぬホンダの大黒柱、フィットの顧客層なのではないかと勝手ながら心配してしまいました。

あとは、やっぱりホンダだっていうのは販売面ではかなり大きいのではないかと感じました。特に男性にとっては自分の車がホンダなのかダイハツなのかではえらい違いです。また、車へのこだわりがなさそうな女性にだって、身近な男性がホンダを薦めたらそれで決まってしまうのではないでしょうか。となると、まずダイハツがすべきことは生命線たる女性の支持を確実にすることと、男性へのブランドイメージアップ、ということになります。まぁ、最近では車好きの男性は絶滅危惧種かもしれず、モータースポーツも下火ではありますが・・・。少なくとも、女性に主体的に選ばれるマーケティングはより重要になるでしょうね。

ホンダの本気に加え、日産も三菱と連携して本格参入を果たした軽自動車市場。ますます目が離せません!


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メーカーの公式HP
ホンダ N-BOX
http://www.honda.co.jp/Nbox/
web CG
http://www.webcg.net/articles/-/2990