スズキ ハスラー

さて今回は、国産売れ筋カーを取り上げましょう。これまで輸入車ばかり、しかもVWとフォードだけといった偏ったラインナップでしたから、ここらでより多くの人に関心を持ってもらうべくジャパニーズカーのインプレッションを紹介します。決してアクセスがさっぱり増えないからではありません(涙)!

で、国産1発目は、スズキのハスラーです。大ヒットらしく、2月上旬の時点で、屋根とボディー色が違うツートンカラーのモデルはなんと7ヶ月待ち(!)とか。スズキも膨大なバックオーダーを抱えて嬉しい悲鳴を上げていることでしょう。生産ラインが国内にある軽自動車ですから日本経済にはいい話ですね。

前評判の高さと、軽自動車の可能性を広げるアグレッシブな挑戦、つまり、実用一本槍でただひたすら室内空間の拡大に邁進してきた軽自動車に趣味の要素を加えた、古くて新しい着想に期待も高まります。さすが世界に冠たるオフローダーのジムニーや、今もって待望論の根強いカプチーノを生み出したスズキです。おそらくダイハツやホンダもすぐに後追いをするのでしょうが、最初に出したっていうのは大きいでしょうね。ちなみに事前に知り得た特長は、ポップな内外装、優秀は3気筒エンジン、165/60R15という軽では大径なタイヤによるクラスを超えた乗り心地だそうですが、さて、どうでしょう。

まず見た目は確かに軽自動車としては立派です。タイヤ(とホイール)の印象って大きいですね。中に入ると・・・ボディー色がオレンジの試乗車だったのですが、室内のパネルは同色のオレンジ。これがポップで新しい印象を与えるんでしょうが、ヨーロッパの小型車(VWのup!、フィアットの500など)のハマり具合と比べると、「取ってつけた感」が大きいと感じます。運転席に収まると「スズキが無理してますよ~」って空耳がしました(嘘)。走らせてみると、車高が高いだけに目線が高く運転はし易いのですが、CVT(ATのギアボックス)がイケてません。ダラダラ変速しやがります。ま、それがCVTとも言えますが、もっとマシなCVTはいくらでもあります。そもそも私がCVT嫌いなのでこれは偏った印象であることは否めませんが、現行モデルのラパンでも同じ印象を持っていただけに、改善がなされていないことにがっかりしました。しかも、運動性能は、これはもう完全にただの軽自動車で、小型普通車もちろんホンダN-oneにも遠く及びません。おそらく、後部座席の乗り心地なんか(ラパン同様)最低レベルじゃないかと座ってもないのに感じてしまいました。

スズキは日本でのブランドイメージ向上をすっかり諦め、低コストでモアスペースを求める愚民に与える餌を量産し続けることにしたのでしょうか?スイフト・スポーツがスズキ最後の本物でないことを祈ります。

 

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メーカーの公式HP
スズキ ハスラー
http://www.suzuki.co.jp/car/hustler/
web CG
http://www.webcg.net/articles/-/30156