フィアット パンダ

今回は今、自分が欲しいと思っているクルマを紹介します。フィアット・パンダです。3代目となる今回のパンダは、世界を驚かせたツインエアーという2気筒(875CC)エンジンを搭載しています。小排気量ですがターボで過給し、1.2リッターの4気筒エンジンよりもパワフルで省燃費を実現しています。では、このクルマを見てみましょう。

まず、このクルマの美点はそのデザインです。内外ともに一貫したポップな作りは、その後の生活にささやかな喜びを与えてくれると思います。値段なりの質感ではあっても、センスの良さと割り切り感が、細かなことを忘れさせてくれます。特に、ドアの内張りの樹脂に無数の「PANDA」の文字が浮き彫りされているのには思わず「やってくれるぜ」とニンマリしてしまいます。

走らせてみると、このエンジンの特徴が爆裂!バイクのようによく回るエンジンで、元気よくパンダを走らせます。足回りは快適と呼べるレベルで、室内空間もボディー寸法からすれば上出来。家族持ちが無理せず購入できるクルマとしてオススメできます。

問題点は、やはりそのエンジンでしょうか。好みの問題であるとはいえ、元気な反面落ち着きのないツインエアーエンジンは、その振動、ノイズに加えて、軽快感とはなにか違う“軽薄な”吹け上がりをみせ、なんとな~く不快な印象が拭いきれません(街乗りでは特にそう感じました)。これなら1.2リッターの4気筒モデルの方がいいような気もします。また、低燃費が触れ込みでも、よく回る(すぐエンジンの回転数が上がる)性質のために、乗り方によっては小排気量のアドバンテージが生かせません。エンジンを小さく軽くしたいなら、フォードフィエスタの1リッター3気筒エコブーストエンジンを筆頭に、他社には3気筒に優秀なエンジンがあります。2気筒エンジンは、技術的には4気筒エンジンに変わりうる可能性を秘めながら、まだ開発途上で世に出るには少し早かったのではないか、とも感じてしまいました。

あと、もうひとつ、フィアットといえばデュアルロジックですね。シングルクラッチの機械式マニュアルトランスミッション(ちょっとぎくしゃくするけど、よりダイレクトな感じのするオートマ、ってところでしょうか)。これ、個人的には大好きなんですが、ふつうは気になるようです。愛車と呼吸を合わせて協力して加速していく感じなんですけど、まぁそんな面倒なことは嫌ですかねぇ。

さて、そんなネガティブなことを言いつつ、冒頭で「自分が欲しい車」と書きました。その理由は、私の欲しいものはこのパンダのネガティブな部分がないパンダだからです。

いま紹介したパンダは正規輸入モデルなのですが、実は本国にはそれ以外にもヴァリエーションがあります。そして、私のイチオシもそれ、ということになります。それは、パンダ4×4ROCK 1.3 16V マルチジェット(ディーゼルモデル)です。おしゃれなパンダが精悍なルックスになり、本格的な悪路走破性を備え、その上、欧州車の宿命であるハイオクガソリンより、1リッターあたり30円以上安いディーゼルを燃料としています。そのトルクある走りは乗り心地にも良い影響を与えているようです。燃費もガソリンモデルよりよい。トランスミッションはマニュアルで、自分の思うままにできる。実は乗ってないのであくまで予想(希望かも)ですが。

こんなステキなモデルを比較的安価に並行輸入してくれる業者が現れました。本体価格は正規ディーラーのパンダ208万円から50万円ほど上乗せした259万円から。四駆でディーゼルでっせ。ズバリ、買いなんじゃないでしょうか?

このモデルは前述のように並行輸入車であり、左ハンドル右マニュアルという特殊な環境は乗り手を選びますが、それだけに「自分だけの特別車」の感があります。きっと細君は永遠に賛成しないでしょうが・・・。条件の合うあなた!次のマイカーに検討してはいかがでしょう。


本物の情報はこちらから
メーカーの公式HP
フィアット パンダ
http://www.fiat-auto.co.jp/panda/
web CG
http://www.webcg.net/articles/-/28491
http://www.webcg.net/articles/-/28655

パンダ4×4ROCK 1.3 16V マルチジェット
http://www.carbox.jp/fiat_panda4x4.html
web CG
http://www.webcg.net/articles/-/29780